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GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊
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{{Pathnav|攻殻機動隊|frame=1}} {{Infobox Film | 作品名 = GHOST IN THE SHELL<br />攻殻機動隊 | 原題 = | 画像 = Ghost in the Shell logo (1995 film).svg | 画像サイズ = | 画像解説 = | 監督 = [[押井守]] | 製作総指揮 = | 製作 = [[宮原照夫]]<br />[[渡辺繁]]<br />ANDY FRAIN | 脚本 = [[伊藤和典]] | 原作 = [[士郎正宗]]『[[攻殻機動隊]]』 | 出演者 = [[田中敦子 (声優)|田中敦子]]<br />[[大塚明夫]]<br />[[山寺宏一]] | 音楽 = [[川井憲次]] | 主題歌 = | 撮影 = [[白井久男]] | 編集 = [[掛須秀一]] | 制作会社 = [[プロダクション・アイジー|Production I.G]] | 製作会社 = [[講談社]]<br />[[バンダイビジュアル]]<br />[[:en:Manga Entertainment|MANGA ENTERTAINMENT]] | 配給 = {{flagicon|JPN}} [[松竹]](1995年版)<br />{{flagicon|UK}} MANGA ENTERTAINMENT(1995年版)<br />{{flagicon|USA}} [[:en:Palm Pictures|Palm Pictures]](1995年版)<br />{{flagicon|JPN}} [[ワーナー ブラザース ジャパン|ワーナー・ブラザース映画]](2.0) | 公開 = {{flagicon|JPN}} 1995年11月18日(1995年版)<br />{{flagicon|UK}} 1995年12月8日(1995年版)<br />{{flagicon|USA}} 1996年2月2日(1995年版)<br />{{flagicon|JPN}} 2008年7月12日(2.0) | 上映時間 = 85分 | 製作国 = {{JPN}} | 言語 = [[日本語]] | 制作費 = 3億円(1995年版)<ref>[[インフォバーン]]刊「これが僕の回答である。1995-2004」押井守著p.115より。</ref> | 興行収入 = | 前作 = | 次作 = [[イノセンス]] }} 『'''GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊'''』(ゴースト イン ザ シェル / こうかくきどうたい)は、[[1995年]][[11月18日]]に公開された[[日本]]の劇場用[[アニメーション映画|アニメ映画]]。また、CG映像を中心にリニューアルされた『'''GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊2.0'''』が、[[2008年]][[7月12日]]から全国5都市で公開された。[[プロダクション・アイジー|Production I.G]] 制作。原作は[[士郎正宗]]の[[漫画]]『[[攻殻機動隊]]』。監督は[[押井守]]。 == 概要 == 漫画の1巻を原作とする。当時の[[香港]]<ref>Redmond, Sean (2004). Liquid Metal: The Science Fiction Film Reader. Wallflower Press. pp. 101–112.</ref><ref>"Production Report". Ghost in the Shell (DVD). DVD Extra: Production I.G. 1996.</ref><ref name="natalie">{{Cite web|和書|url=https://natalie.mu/comic/pp/diginata_gits01/|title=デジナタ連載「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」押井守インタビュー - コミックナタリー 特集・インタビュー|publisher=ナタリー|accessdate=2019-09-11}}</ref>を参考にした世界観や[[サイエンスフィクション|SF]]小説的な内容で、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]では[[ビルボード]]誌のビデオ週間売上げ1位となる([[1996年]]8月24日付)。全世界でのビデオ・DVDの売上は130万本([[日本経済新聞]] 2002年7月21日付 朝刊)。続編は[[2004年]]公開の『[[イノセンス]]』である。 [[2008年]]に、押井の新作映画『[[スカイ・クロラシリーズ#映画|スカイ・クロラ]]』上映記念として、本作のリニューアル版『攻殻機動隊2.0』を上映した。『2.0』では新作カットが使用され一部が3DCGとなり、さらに全体的な色調がブルー/グリーン系から、[[イノセンス]]と同様のアンバー(オレンジ)系となった。また、音響がサラウンド(5.1ch/[[6.1ch]])化され、キャストの一部・台詞・音楽・SEが、アメリカの[[スカイウォーカー・サウンド]]の協力のもと、リニューアルされている。 2017年にアメリカで [[スカーレット・ヨハンソン]]主演で『[[ゴースト・イン・ザ・シェル (映画)|ゴースト・イン・ザ・シェル]]』としてリメイクされた。日本では[[2017年]][[4月7日]]に公開。なお、正確にはハリウッド版はアニメ映画版に影響を受けているだけであって、アニメ映画を原作としているわけではなく講談社と[[プロダクション・アイジー|Production I.G]]が攻殻機動隊原作の実写化権をハリウッドに売却したことから権利上は士郎正宗による漫画を原作としている。 == あらすじ == [[電脳化]]や[[サイボーグ]]の技術が飛躍的に進んだ近未来。 [[テロ]]などの犯罪を未然に防ぐ、内務省直属の組織「[[公安9課]]」に所属する'''草薙素子'''(通称「'''少佐'''」)は、認定プログラマーの他国への亡命に関わった外交官暗殺の任務を遂行し、亡命を未然に阻止する。 後日、外務大臣の通訳が[[電脳化|電脳]]をハッキングされる事件が起き、他人の電脳を[[攻殻機動隊#ゴーストハック|ゴーストハック]]して人形のように操る国際手配中の凄腕ハッカー「'''人形使い'''」の犯行である可能性が浮上。素子、バトー、トグサを初めとする公安9課は捜査を開始するが、容疑をかけられ逮捕された人物はいずれもゴーストハックを受けて操られたに過ぎず、人形使い本人の正体を掴むことが出来ない。 そんな中、政府御用達である義体メーカー「メガテク・ボディ社」の製造ラインがひとりでに稼動し、女性型の義体を一体作りだした。義体は動き出して逃走するが、交通事故に遭い公安9課に運び込まれる。調べてみると、生身の脳が入っていないはずの義体の補助電脳には[[攻殻機動隊#ゴースト|ゴースト]]のようなものが宿っていた。9課を訪れた外務省条約審議部(公安6課)の中村部長は、その義体こそが、6課の追跡に追い詰められた人形使いのデータが逃げ込んだものであることを明かす。一方、中村の突然の訪問を怪しんだトグサは、中村が光学迷彩で身を隠した数名を帯同していることを突き止める。 自律的に目覚めた人形使いは、自らが情報の海で発生した、肉体の存在しない生命体であることを主張し、いち生命体としてこの国への政治的亡命を要求しはじめる。さらに、人形使いは自らを「'''プロジェクト2501'''」と名乗った。その直後、人形使いの義体は何者かに拉致されてしまう。この状況を読んでいたトグサとバトーは襲撃者の追跡を開始。更にイシカワの捜査により、外務省が一年前に始めていたプロジェクト「2501」の存在が明らかになる。元々人形使いは外務省が各種工作のために作成したAIだが、自我を持って制御不能になってしまったため、外務省は強引に回収を図っていたのだ。 バトーが追跡した襲撃者たちの車は囮だった。海上へ逃れようとする本命を追った素子は、襲撃者を支援に来た[[多脚戦車]]に苦戦を強いられ大破するが、駆け付けたバトーが戦車を撃破したことで事なきを得る。義体を確保した素子はその場で人形使いの電脳にダイブする。人形使いは以前から素子を認識しており、9課に運び込まれるよう図ったのも、彼女に自身との融合を提案するためであった。人形遣いは「死」の概念と自分の子孫(データ)を残す能力を手に入れ、素子はネットと一体化し、自分の殻を解き放った存在となる。しかし直後に2体の義体は外務省の派遣した部隊に狙撃され、破壊される。 20時間後、バトーが庇ったことで損傷を免れた素子の脳殻は、闇ルートで入手された少女の義体に移植され、バトーのセーフハウスで目覚める。一連の事件はテロとして公表され、素子は行方不明扱いになり、一方で外務大臣が辞任、中村を始めとする関係者は査問にかけられることになり、内務省と外務省の痛み分けとして処理された。人形使いと融合を果たした素子はバトーと再会を約して別れ、広大なネットの海へと旅立つのだった。 == 製作 == === 背景 === 「[[機動警察パトレイバー 2 the Movie]]」の制作が終わり、熱海に建てた家に引っ越して、住宅ローンの返済に悩んでいた頃<ref name="ishikawa">[[日経BP]]刊「雑草魂 石川光久 アニメビジネスを変えた男」[[梶山寿子]]著 pp.142-144より。</ref>に「[[犬狼伝説]]」の[[OVA]]化の企画書を持ち込んだ押井に[[石川光久]]が本作の映像化の企画書を出した<ref name="anime1"/>。偶然にも事前に原作を読んでいた押井は「原作で扱っている世界が『今、語られるべき世界』『一種の予感』として語るのに相応しい」「アメリカ映画では、コンピューターの存在を十分な説得力を持って描き切った作品は多くない。このテーマはアニメで表現するべきだ」と思っていた押井は、「映画にできるタイムリーな企画」と確信し{{Sfn|ぱふ編集部|1995|p=59}}、住宅ローンを返済するためもあり、その場で石川のオファーを承諾した<ref name="ishikawa"/>。押井側が出した「犬狼伝説」の企画は後に「[[人狼 JIN-ROH]]」として形を変えて実現する<ref name="anime1"/>。 当初は[[OVA]]として発表する予定だった<ref>[[徳間書店]]刊「[[アニメージュ]]」1995年2月号「創刊200号記念企画①提言 アニメージュはこう進め!」p.7より。</ref>。 === 製作委員会 === レコード会社「[[ポリグラム]]」によって「[[アニメ (日本のアニメーション作品)|ジャパニメーション]]を中心にアニメの世界市場を形成する」ことを指針に「[[:en:Manga Entertainment|MANGA ENTERTAINMENT]]」を設立。本作が製作第1作目になった<ref name="views961">[[講談社]]刊「[[Views]]」1996年1月号「大友克洋 押井守 ダブルインタビュー なぜ『日本アニメ』は世界を熱狂させるのか?」pp.135,139より。</ref>。 [[製作委員会方式|製作委員会]]は[[講談社]]・[[バンダイビジュアル]]・MANGA ENTERTAINMENTの3社であり、[[プロダクション・アイジー|Production I.G]]はスポンサーとして参加していない。しかし、過去に講談社が別件でI.Gに制作を頼んでいたが、別の作品の制作途中だったために断った過去があったために、講談社側は本作の企画に対して石川に「できればやってほしい」と頭を下げた。そのため、石川は強気な立場で交渉に臨むことができ、講談社からI.G・押井・伊藤等に支払われる制作者印税として2%をもらえる条件を引き出せた<ref name="ishikawa"/>。 === 脚本 === 押井は脚本制作にあたって、「自分の作る作品は脇役の視点で物語が進んでいくものばかりなので、原作の主人公が能動的に関わっていく物語を作る」<ref name="animege9511">[[徳間書店]]刊「[[アニメージュ]]」1995年11月号「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 この物語は素子と人形使いの婚礼劇なんです。」p.39より。</ref>「原作にある台詞は極力いっぱい使う」{{Sfn|ユリイカ編集部|1996|p=65}}「ハッカー・疑似体験・ネットワーク等、専門技術に関わる部分を掘り下げる」<ref>{{Harvnb|アニメージュ編集部|2004|p=5}}</ref>と決めた。 原作を読んだ時、押井は「これは結婚して、主人公が変わる話だ」と解釈し、「教会」「祭壇」「ウェディングベル」等結婚をモチーフにした演出を施し<ref name="animege9511"/>、人形使いと素子のドラマとしてまとめる様に集中した<ref name="newtype9511">[[角川書店]]刊「[[月刊ニュータイプ]]」1995年11月号「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 Cybernetic City 2029」p.17より。</ref>。実際の脚本制作作業は、事前にテーマが固まった上で、原作を改めて20~30回熟読し直し、単行本の欄外に書いてあった参考文献を入手可能な品物は全て手に入れて読み込み{{sfn|アニメージュ編集部|2004|p=13}}、原作から使える台詞を全部抜き出して、再構成するという「執筆」というよりは「編集」「コラージュ」に近い方法で行われた<ref>{{Harvnb|押井守|2016|p=224}}</ref>。伊藤はそれに合わせて、「素子の性格のアレンジ」「原作の序盤のエピソードを人形使いが絡んでいる様に改変」「聖書からの引用」というアイディアを出し、押井と士郎の仲介役を務めた<ref>{{cite web|url=https://www.kyo-kan.net/k-ito/works/mov_001.html|title=伊藤和典 HOME PAGE 作品書庫|accessdate=2023-01-12}}</ref>。 押井は「マスコットとしての印象が強いので、どうしても可愛くなってしまう。声は決定的になってしまうだろう」「アクションシーンが素子のアクションではなく、戦車のアクションになってしまう」<ref name="名前なし_2-20231105134048">{{Harvnb|アニメージュ編集部|2004|p=7}}</ref>「人間の自我の同一性を巡る物語なのに、人工知能なんて出したら、尺の中で解決できないし、人形使いが出る意義がなくなってしまう」という理由から、原作の人工知能を搭載した戦車であるフチコマを抹消する決断を下した<ref>{{Harvnb|押井守|2016|p=291}}</ref>。密かにフチコマの設定画を描き上げていた[[竹内敦志]]はそれを聞いてショックを受けた<ref>{{Harvnb|押井守|竹内敦志|2004|p=66}}</ref>。 その結果、最終的には「物語・台詞はほとんど変わらないけど、キャラクター・世界観を微妙に変化させることで全然違う方向に持っていく」という構成になった。押井は「普通の原作者なら一番嫌がりそうな作り方なのに、士郎さんは我慢してくれた。僕だったら怒りまくっていた」と振り返っている{{Sfn|ユリイカ編集部|1996|p=65}}。 === 制作体制 === 映像演出としては「キャラクターは骨格が透けて見えるように描き、筋肉の動きまで表現する」<ref name="anime1">{{Cite web|和書|url=https://anime.eiga.com/news/101181/|title=「攻殻機動隊」25周年リレーインタビュー 映画監督 押井守 前編 素子の胸を小さくした理由|publisher=アニメハックー|accessdate=2022-11-10}}</ref>「電脳空間という架空の純粋概念みたいな世界はどうしようもないので、『人間の眼が見ている世界』ではなく、『人間の脳が見ている世界』をどの様に絵にするか」{{Sfn|ぱふ編集部|1995|p=7}}「キャラクターの普通のアニメーションでは、物を食べる・走る・歩く・まばたきをする等という生命感を出す演出をしているが、今回はそういう『普通の人間』として描くことを全部やめて一種の『人形』の様に描く。特に草薙にはそれを徹底させる」{{Sfn|ぱふ編集部|1995|p=59}}「銃を持つことによって生じる動きを『戦闘行為』としての重さを出し、且つ『アクション』『[[殺陣]]』としての理屈を持たせる為に、アクションシーン自体を少なくする。銃を扱う描写も『引き金を引けば弾が出る』という簡単なものではなく、道具として扱うためのノウハウも描写する」{{Sfn|ぱふ編集部|1995|p=61}}「人形使いは自意識を持ったプログラム。ただのロボットではないから色々な形で登場するけど、人間的な意識とは違う意識を持った存在であり、素子と一種のメロドラマを展開する。それを観客に気づいてもらうために、『水面』『鏡』を通して『もう一人の自分』という虚像が浮かび上がるイメージを視覚的に描く」<ref name="kinema9511"/>等の様々なコンセプトを用意し、それらの表現に苦心した{{Sfn|ぱふ編集部|1995|p=7}}。 スケジュールについては「その時の最新テクノロジーを使って画面に詰め込んだ緻密な情報量によるリアリティで、どれだけ観客を圧倒できるか」を考え、10ヶ月の実制作スケジュールの内、3ヶ月を[[レイアウトシステム]]制作に集中させて、作画作業は3ヶ月もなかった。押井は「指針を出してしまうから、無駄な作業を一切させない。それがよかった」と振り返っている<ref name="natalie"/>。 当初は沖浦はキャラクターデザイン作業に専念させて、作画監督は黄瀬のみが担当する予定だったが、画面の情報量が1人ではスケジュールの締め切りまでに対応できない程に多かったことから、沖浦との共同になった。実際の作画作業では沖浦・黄瀬が2人で話し合って決めて、押井は一切分担の割り振りの話し合いには介入しなかった<ref>{{Harvnb|アニメージュ編集部|2004|p=15}}</ref>。 人間の手で書いたアニメーションは様々な暖かみのあるニュアンスを出しやすい反面、どうしても余分な効果が出てしまうことがあった。冷たい質感が重要なテーマを持つシーン、モニター・[[ホログラフィー]]・電脳映像等デジタルアニメーションで表現すること自体を目的としたシーンを制作し、セルアニメーターの負担を和らげることを目的に[[3次元コンピュータグラフィックス|3DCG]]を導入した。「CG制作の経験値を得るために使ってほしい」という現場的な要請もあったため、機会がある毎に様々な表現を制作した<ref name="kinema9511">[[キネマ旬報社]]刊「[[キネマ旬報]]」1995年11月上旬号「JAPANIMATION SPLASH!」pp.27-28より。</ref>。 === デザイン === 「あまり未来的過ぎない、現実感があるけど、現実からちょっと離れた」銃器のデザインを開発し<ref>{{Harvnb|アニメージュ編集部|2004|p=6}}</ref>、世界観を掴むために、メインスタッフ全員で香港・グアムへ行き、本物の銃を試射し<ref name="anime1"/>、実銃とモデルガンの質感の差異を体感した<ref name="名前なし_3-20231105134048">{{Harvnb|押井守|竹内敦志|2004|p=114}}</ref>。その後、押井・[[磯光雄]]・[[ビッグショット (特殊効果)|納富貴久男]]からなる銃器デザイン開発チームを結成し<ref>{{Harvnb|押井守|竹内敦志|2004|p=108}}</ref>、押井の注文を元に磯がマニアックなデザインを施し、そこに納富が厳しくチェックする作業を繰り返し、デザイン決定までに4ヶ月かけた<ref>{{Harvnb|押井守|竹内敦志|2004|p=106}}</ref>。その作業はアニメーションそのものにも反映され、[[:en:Muzzle flash|マズルフラッシュ]](銃を撃った時の閃光)の質感・着弾の表現等それまでの方法論から脱却することに成功した<ref name="名前なし_3-20231105134048"/>。 [[拳銃]]は全て現実に存在しているのを、そのまま設定表に起こした。素子の使用武器は[[FN P90]]と[[FA-MAS]]のデザインを意識している。完全にオリジナルとしてデザインした武器は、バトーが使った「サイボーグでなければまともに打てない様に」と注文した対戦車用のライフルだけである<ref name="名前なし_2-20231105134048"/>。 押井は「原作の素子では、どう考えてもあの胸で銃が構えられない。銃器を日常的に扱うには首も太くしないと変だし、肩幅も当然あるだろう」と考えながら、キャラクターデザイナーの沖浦と相談して、海外のボディビルダーの女性の写真集を集めたりしながら、デザインを開発していった。作画の作業に入ったところで、アニメーター達から「素子の胸が小さい」という不満の声があがった。それに対して「本当はもっと小さくしたかった。これでもかなり妥協している。筋骨で体を描いてほしい」と説得した<ref name="anime1"/>。 [[色彩設定]]は「色は状況・シチュエーションでどんどん変わっていく。現実の世界からして、同じ肌の色なんて厳密には存在しない」という西久保・遊佐の意向から、シーン・展開に合わせて臨機応変に変えていき、設定表通りに塗られたカットはわずか2カットしかない{{sfn|アニメージュ編集部|2004|p=13}}。 === 世界観 === 世界観・ネットワークの描写は「サイボーグ・コンピューター・ネットワークに興味の無い人にも分かりやすく伝わる様にする」<ref name="newtype9511"/>「近代を超えるイメージを無理矢理出すと必ず前時代的なものになってしまうから、あまりこだわらないことにする」{{Sfn|ユリイカ編集部|1996|p=73}}という方針から、都会の風景を丹念に写すことで「人間の意識が広がって、情報量で溢れかえる」様にイメージ先行で描写していく様にした<ref name="newtype9511"/>。 どの街をモデルにしようかと西久保と話し合い、「[[香港]]しかない」という結論になった時に押井は「あれをパクらなかったアニメはない」と断言した「[[ブレードランナー]]」と差別化するために{{Sfn|ユリイカ編集部|1996|p=57}}、「一部水没している」「運河を出す」「中国人が沢山出てくる」「英語・ハングル・中国語の看板を出す」というアイディアを出し、看板に詳しいアニメーターを看板の専門のレイアウトマンとして起用した。アニメーターも次第に楽しくなって大量の素材を作り上げ、押井も「どこをどう見ても格好良かった」「圧倒的な存在感と情報量があった」「やっぱり『ブレードランナー』が自分にとってどれ程大きかったがわかった」と大笑いしたが、小倉は「どうして誰も止めないんだ!どんどん大変になるじゃないか!」と怒り、細かい部分を没にしていった{{Sfn|ユリイカ編集部|1996|pp=73-74}}。 === 音楽 === 劇伴制作のコンセプトは「絶対に洋楽にしない」ことであり、基本は[[民族音楽]]だが、ピアノ・ハープはもちろん、金管楽器・木管楽器の大部分を禁止し、[[ガムラン]]を重視した音作りをした<ref name="名前なし_4-20231105134048">{{Harvnb|アニメージュ編集部|2004|p=18}}</ref>。メロディも普段川井がパターン化させていたストリングスで使うフレーズを、押井が躊躇なく「クサいから直してよ」と指摘した<ref name="名前なし_5-20231105134048">{{Harvnb|アニメージュ編集部|2004|p=16}}</ref>。川井は「恥をさらす恐れがありますね。[[民謡]]だけだなんて、失敗したら想像するだけでも恐ろしいですよ」と言いながらも<ref name="名前なし_4-20231105134048"/>、最後までレコーディングに立ち会ったことに、押井は「本来だったら『僕の仕事ではありません』と辞められても仕方がないのに、一生懸命直してくれた」と感謝を示している<ref name="名前なし_5-20231105134048"/>。 当初は[[ブルガリアン・ヴォイス]]の予定だったが、「現地の歌い手が譜面を読めないから収録できない」という問題から行き詰った。その時に「もしかしたら国内で民謡をやっている人達だったらいけるんじゃないか」と思い立ち、[[西田和枝社中]]が洋楽の譜面を読めたためにすぐに歌録りを行うことができた<ref name="anime1"/>。 メインテーマの作詞は伊藤が揃えていた[[日本神話]]・[[アニミズム]]・[[和歌]]・[[祝詞]]等の資料を最初から読み漁り、語感のいいのを拾って、川井に送った後に押井と図書館に1週間通いながら作り上げた。最終的には川井がメロディに使える部分をはめていった{{Sfn|ユリイカ編集部|1996|p=71}}。 [[日永沙絵子|樋口沙絵子]]によるイメージソング「未来への約束」に関しては、押井は「『[[風の谷のナウシカ/風の妖精|風の谷のナウシカ]]』みたいなもの。エンディングで誰かが歌うのだけは絶対いやだった。川井君の音楽が海外でも有名になり始めている時だったので、彼の音楽以外ありえなかった」と楽曲そのもの以前に当時から流行し始めていた「映画のエンディングテーマが主題歌」という風潮に嫌気が差していた事を告白している<ref name="anime1"/>。 === 海外展開 === 海外展開に対して押井は「[[香港]]をイメージして、いかにもデジタルな生活環境はあまり作らなかったことで、一種の普遍性を獲得できた」{{Sfn|ぱふ編集部|1995|p=61}}「億単位の予算をかけて日本だけで作品を作るのは難しくなってきました。『いずれは製作予算も変わってくるだろう』とは思っていたから、風潮自体は歓迎しています」「制作の過程で色々と介入されて、『監督の権限が侵されるのではないか』という不安がありました。ところが実際は非常に紳士的で制作現場の意図を最大限に尊重してくれました。逆にこちらが拍子抜けするくらいに」「世界配給に関しては考えても仕方がないので、とにかく自分達が作りたいものを作って、出来上がったものをどこまでわかってくれるかはあちら任せです」<ref name="views961"/>と語っている。 英語吹き替えのダビング作業に立ち会った際には、事前に制作陣の意志・キャラクターの台詞の意図を伝え<ref name="views961"/>、押井と女性の翻訳者の2人でスタジオの会議室で3日程缶詰で翻訳作業を行った{{Sfn|ユリイカ編集部|1996|p=58}}が、英語との微妙なニュアンスの違いで完全には翻訳し切れず、婉曲的な表現や微妙な言い回しが、結局はストレートな仕上がりになってしまった<ref name="views961"/>。 例えば、「日本語で『そいつ』にあたる言葉が英語ではないため、『彼女』『彼』『it』『thet』のどのニュアンスにすればいいのか」「バトーは人形使いをどう意識しているのか」の表現に悩んだ{{Sfn|ユリイカ編集部|1996|p=58}}。 押井は「作中の台詞とその意図が翻訳でどこまで再現できて、伝える事ができるのかを試せる良い機会になった」{{Sfn|ぱふ編集部|1995|p=65}}「向こうの翻訳者もずいぶんと奮闘してくれたんですけど、アメリカ映画全般が目指している『如何にストーリーをわからせて、キャラクターを立てるか』『お金を払って見に来てくれるお客さんに十分楽しんでもらおう』『どんな人種、どんな階層の人が見に来ても必ず理解させて帰す』という意識やエネルギーが非常に強かったんでしょうね。アメリカ映画のパワーの片鱗を見た気がしますね」<ref name="views961"/>「台詞のシチュエーションに対してはどうしても絶対に伝わらないのがあった」「解釈が食い違っているからこそ、全く別のニュアンスが浮かび上がった」{{Sfn|ユリイカ編集部|1996|p=58}}「日本語の口パクで作ったのに、英語の口パクでも見事に合っていたのは向こうのキャストの技術がすごい。けれど、どんな人が聞いてもわかる英語・正しい英語を使っていて、芝居のニュアンスがメタメタで、セリフとしても全然いいのがなかった。逆説的に『わずか2日間という限られた時間で、役を掴み、セリフ・呼吸・セリフとセリフの間等、全部含めて芝居で正しく吹き込んでいく』とまずできる人がいない作業をこなす日本の専業声優の皆様は『偉大な仕事をしているな』と思った」<ref>[[徳間書店]]刊「すべての映画はアニメになる」[[押井守]]著p.308より。</ref>と振り返っている。 == キャスト == {| class="wikitable" style="text-align:center" |- !rowspan=2|役名 !colspan=2|日本語版 !rowspan=2|英語版 |- !1995年版 !2.0 |- | [[草薙素子]] || colspan="2"|[[田中敦子 (声優)|田中敦子]] || ミミ・ウッズ |- | [[バトー]] || colspan="2"|[[大塚明夫]] || [[リチャード・エプカー|リチャード・ジョージ]] |- | [[トグサ]] || colspan="2"|[[山寺宏一]] || クリストファー・ジョイス |- | [[公安9課#主な課員|イシカワ]] || colspan="2"|[[仲野裕]] || [[マイケル・ソリッチ|マイク・ソリッチ]] |- | [[荒巻大輔]] || colspan="2"|[[大木民夫]] || [[ウィリアム・フレデリック・ナイト|ウィリアム・フレデリック]] |- | 中村公安6課部長 || colspan="2"|[[玄田哲章]] || ベン・アイザックソン |- | ウィリス博士 || [[生木政壽]] || [[小林勝也]] || フィル・ウィリアムズ |- | 外務大臣 || [[山内雅人]] || [[勝部演之]] || [[マイク・レイノルズ]] |- | 外交官 || colspan="2"|[[小川真司]] || スティーヴ・デイヴィス |- | 台田瑞穂 || [[宮本充]] || [[保村真]] || [[リチャード・カンシーノ|スティーヴ・デイヴィス]] |- | 清掃局員 || [[山路和弘]] || [[目黒光祐]] || トム・カールトン |- | 清掃局員 || [[千葉繁]] || [[中博史]] || [[ダグ・ストーン]] |- | 検死官 || [[家中宏]] || [[斧アツシ]] || スティーヴ・ブーレン |- | オッサン || [[松尾銀三]] || [[立木文彦]] || [[マイケル・フォレスト|ジョージ・セリック]] |- | 実行犯 || colspan="2"|[[松山鷹志]] || ジョン・スナイダー |- | 技師 || [[小高三良]] || style="background:#d3d3d3;" | || スティーヴン・プラット |- | 技師A || style="background:#d3d3d3;" | || [[東地宏樹]] || style="background:#d3d3d3;" | |- | 技師B || style="background:#d3d3d3;" | || [[杉山大]] || style="background:#d3d3d3;" | |- | 運転手 || [[佐藤政道]] || style="background:#d3d3d3;" | || ジョー・マイケルズ |- | オペレーター || [[林田篤子]] || [[大野エリ]] || ドロシー・ガブリエル |- | 通信の声 || colspan="2"|[[上田祐司]]<ref group="注">2.0では芸名変更により[[うえだゆうじ]]名義。</ref> || リア・サージェント |- | 狙撃手 || [[亀山俊樹]] || style="background:#d3d3d3;" | || スティーヴ・デイヴィス |- | 指揮官 || [[後藤敦]] || [[三宅健太]] || style="background:#d3d3d3;" | |- | 少女(草薙) || colspan="2"|[[坂本真綾]]<ref group="注">後に「[[攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX]]」でも少女姿の素子役を演じているほか、「[[攻殻機動隊ARISE]]」では成人後の素子役を演じる。</ref> || ミミ・ウッズ |- | 人形使い || [[家弓家正]] || [[榊原良子]] || [[トム・ワイナー|エイブ・ラッサー]] |- | その他 || 魏敬坪<br />頼宝玲<br />錢行<br />Glen Wood<br />黄慧羚<br />細江いづみ<br />郭仲堅<br />Jeffrey Kelsch<br />鄭立偉<br />蘇望麟<br />太田元子<br />蔡珏玲<br />黄美児<br />李冬梅<br />Tracy Murphy<br />[[樋上晴彦]]<br />譚毅<br />戦麗妹<br />石良友<br />増山賢治 || || [[スティーヴン・ブルーム|ロジャー・キャンフィールド]]<br />ジナ・コネル<br />レオ・グレイ<br />メグ・ハミルトン<br />ミルトン・ジェームス<br />ジョアン・メイソン<br />ギルバート・ナヴァロ<br />トニ・バーク<br />グロリア・オールドマン<br />ベン・パークス<br />スコット・プレンソア<br />S・J・ シャルヴァン<br />ドナルド・セイリン<br />サム・シェーファー<br />エイミー・ウォン |- |} == スタッフ == * 原作 - [[士郎正宗]]([[講談社]] [[ヤンマガKC|ヤングマガジンKCDX]])<ref name="別冊オトナアニメ2011/09">『別冊オトナアニメ プロフェッショナル100人が選ぶベストアニメ』洋泉社、2011年9月29日発行、139頁、{{ISBN2|978-4-86248-782-7}}</ref> * 監督・絵コンテ - [[押井守]]{{R|別冊オトナアニメ2011/09}} * 脚本 - [[伊藤和典]]{{R|別冊オトナアニメ2011/09}} * 演出 - [[西久保瑞穂|西久保利彦]] * キャラクターデザイン - [[沖浦啓之]]{{R|別冊オトナアニメ2011/09}} * 作画監督 - [[黄瀬和哉]]、[[沖浦啓之]]{{R|別冊オトナアニメ2011/09}} * メカニックデザイン - [[河森正治]]、[[竹内敦志]] * 銃器デザイン - [[磯光雄]] * 原画 - [[井上俊之]]、[[川崎博嗣]]、[[岡村天斎]]、[[江村豊秋]]、[[竹内敦志]]、[[安藤真裕]]、[[新井浩一]]、[[江口寿志]]、[[村木靖]]、[[磯光雄]]、[[荒川真嗣]]、[[星和伸]]、[[丹沢学]]、[[大島康弘]]、[[石井明治]]、[[谷津美弥子]]、[[大川弘義]]、[[川名久美子]]、[[伊藤嘉之]]、[[吉原正行]]、[[田中雄一 (アニメーター)|田中雄一]]、[[斎藤哲人]]、[[小村方宏治]]、[[佐々木守 (アニメーター)|佐々木守]]、[[橋本敬史]]、[[濱洲英喜|浜洲英喜]]、[[黄瀬和哉]]、[[沖浦啓之]] * レイアウト - [[渡部隆]]、[[黄瀬和哉]]、[[沖浦啓之]]、[[竹内敦志]]、[[末武康光]] * 美術設定 - [[渡部隆]] * 美術監督 - [[小倉宏昌]] * 撮影 - [[白井久男]](スタジオ・コスモス) * 編集 - [[掛須秀一]]([[ジェイ・フィルム]]) * 音楽 - [[川井憲次]]{{R|別冊オトナアニメ2011/09}} * 音響監督 - [[若林和弘]]([[オムニバスプロモーション]]) * 日本語イメージソング (宣伝CM楽曲)- [[日永沙絵子|樋口沙絵子]]「未来への約束」 * 色彩設定 - 遊佐久美子 * CG制作 - [[オムニバス・ジャパン]] * アニメーション制作 - [[プロダクション・アイジー|Production I.G]]{{R|別冊オトナアニメ2011/09}} * 製作 - [[講談社]]、[[バンダイビジュアル]]、[[:en:Manga Entertainment|MANGA ENTERTAINMENT]] * 配給 - [[松竹]](1995年版)、[[ワーナー ブラザース ジャパン|ワーナー・ブラザース映画]](2.0) == サウンドトラック == ; GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 オリジナル・サウンドトラック : 『ネットの海』をイメージしたプリントパターンに草薙素子のバストアップがあしらわれたカバーアートには、サブタイトルとして People love machines in 2029 A.D. "Who are you? Who slips into my robot body and whispers to my ghost?" と記されている。 ; 作曲・演奏・編曲:川井憲次 ; 発売:1995.11.22 アルバムCD ; BMGファンハウス(ASIN B0000076D8) * 1.M01 謡I - Making of Cyborg * 2.M02 Ghosthack(本編未使用) * 3.EXM Puppetmaster * 4.M04 Virtual Crime * 5.M05 謡II - Ghost City * 6.M06 Access * 7.M07 Nightstalker * 8.M08 Floating Museum * 9.M09 Ghostdive * 10.M10 謡III - Reincarnation * 11.Bonus track 挿入歌 毎天見一見!(Vo:Fang Ka Wing <ref group="注">「日本語が話せ「[[広東語]]」で歌える歌手」を日本国内で探したものの見つからず、香港の音楽代理店の協力で作曲家のイメージした「若く、ハイトーンボイスの歌手」としてFang Ka Wingを見いだした。</ref>; 作詞:Pong Chack Man) == 受賞歴 == * [[1995年]] 第5回[[東京スポーツ映画大賞]] - 作品賞、主演女優賞<!--pov : 国内の映画賞で主演女優賞がアニメのキャラクターというのは極めて異例--> * [[1996年]][[12月8日]] 第1回[[アニメーション神戸]]賞 - 作品賞 * [[1997年]] 第4回ジュラルメール・ファンタスティック映画祭(FESTIVAL DE GERARDMER FANTASTIC ARTS)ノミネート * International Fantasy Film 最優秀フィルム賞 == 評価 == 押井は「『とりあえず、予算と時間の許す範囲で出来たかな』と結構満足しています。特に[[ドルビーサラウンド]]を使った音響演出に関しては、川井さんの音楽も含めてかなりうまくいった」と嬉し気に振り返っている。反面、「アニメーションは結局、人間がある決まった大きさの紙の上に描いていくので、絵で作られた映像には臨場感の表現に対する物理的な限界があるんですよ。コンピューターのデジタルツールを使って、多少拡張できたけど、無制限に広げていけるわけではない」と表現の行き詰まりについて語っている<ref name="kinema9511"/>。 原作の士郎正宗は「原作者が横から口を出すとかえってややこしくなる」と危惧し{{Sfn|ぱふ編集部|1995|p=62}}、企画段階から「原作を気にしないで欲しい」と要望を出しており<ref name="katsu"/>、その後も度々制作について相談して、押井の演出プランを見る度に、段々と心配がなくなっていった{{Sfn|ぱふ編集部|1995|p=62}}。試写後に押井と会っても挨拶しかしなかったというが<ref name="katsu">(押井の発言、『勝つために戦え!〈監督ゼッキョー篇〉』p.371、{{全国書誌番号|21819397}})</ref>、後に本作に対して「気に入っているシーンは、夜に素子がバトーに海に潜る理由を語る所と、素子が自分と同型の義体を使っている人物と目が合う所」「もっと押井監督の意向を全面に出させる様に働きかけるべきだった」「時間があれば、自分の手で映画化したかった」{{Sfn|ぱふ編集部|1995|p=62}}「CGの技術課題もあるもののそれを忘れる程優れた演出だった」<ref>『押井守全仕事リミックス』(キネマ旬報社、士郎正宗へのアンケート、p.116、{{全国書誌番号|21711924}})</ref>と複雑な胸中を吐露している。 [[ジェームズ・キャメロン]]は、「大人のSFに刺激を受けた。素晴らしい作品だと思う。いろんな点で最高」と語っている。お気に入りのシーンは水面に浮上するシーンと博物館の銃撃戦、ネットワークに入り込むシーンで、[[ガンアクション]]には「『どうやって映像化したんだ?』と感嘆した」<ref name="名前なし_3-20231105134048"/>・水面に映るビルや信号には「詩的さを与えている」と述べており<ref>『押井守全仕事リミックス』(キネマ旬報社、p.67、{{全国書誌番号|21711924}})</ref>、自らの映画『[[アバター (2009年の映画)|アバター]]』もその影響を受けたとしている<ref>Schrodt, Paul (1 April 2017). "How the original 'Ghost in the Shell' changed sci-fi and the way we think about the future". Business Insider.</ref>。 [[ウォシャウスキー姉妹]]は、『[[マトリックス (映画)|マトリックス]]』を監督するにあたって製作の[[ジョエル・シルバー]]に本作を実写化したいと語っていたという<ref>Joel Silver, interviewed in "Making The Matrix" featurette on The Matrix DVD.</ref>。マトリックスではオープニングの黒い画面にグリーンの文字が流れる通称「[[マトリックスコード]]」<ref>もっとも、攻殻機動隊はアラビア数字が横方向に流れるが、マトリックスは仮名が縦方向に流れるという相違もある。</ref>、後頭部にプラグを挿す、ビルの屋上に着地した際に地面のコンクリートがめくれ上がる、ロビーでの銃撃戦で柱が粉砕される、市場での銃撃シーンで[[スイカ]]が被弾して割れる、全裸で[[水溶液]]に浸かる人間などは本作と共通している<ref>Rose, Steve (19 October 2009). "Hollywood is haunted by Ghost in the Shell". The Guardian. </ref>。 == 関連書籍 == * 『攻殻機動隊』(アニメコミックス) (講談社、発売日:1995年11月22日、ISBN 978-4061744806) 全カラー、映画のシーンから全セリフを採録 * 『THE ANALYSIS OF攻殻機動隊―GHOST IN THE SHELL』ムック(講談社、発売日:1995年11月、ISBN 978-4063196405) 映画の原画、レイアウト収録 * 『攻殻機動隊絵 コンテ集』 ペーパーバック(キネマ旬報社、発売日:1995年11月28日、ISBN 978-4873761473) * 『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊 原画集 -Archives-』(マッグガーデン、発売日:2014年8月8日、ISBN 978-4800003539) == 関連項目 == * [[攻殻機動隊]] * [[イノセンス]] * [[ゴースト・イン・ザ・シェル (映画)]] == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} === 注釈 === {{Reflist|group="注"}} === 出典 === {{Reflist|2}} === 参考文献 === * {{Cite journal |和書 | author =ぱふ編集部 | title = GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 劇場公開直前SPECIAL | journal = [[ぱふ]] | volume = | issue = 1995年12月号 | publisher = [[雑草社]] | date = 1995-12 | ref = harv}} * {{Cite journal |和書 | author =ユリイカ編集部 | title = 映画とは実はアニメーションだった 押井守 伊藤和典 上野俊哉 徹底討議 | journal = [[ユリイカ (雑誌)|ユリイカ]] | volume = | issue = 1996年8月号 | publisher = [[青土社]] | date = 1996-08 | ref = harv}} * {{Cite book|和書 |author=[[押井守]] |author2=竹内敦志|authorlink2=竹内敦志 |year=2004 |title=押井守・映像機械論 「メカフィリア」 |publisher=大日本絵画 |isbn=978-4-49-922754-4 | ref = harv}} * {{Cite book|和書 |author=アニメージュ編集部 |year=2004 |title=ロマンアルバム イノセンス 押井守の世界 PERSONA 増補改訂版 |publisher=徳間書店 |isbn=978-4-19-720229-4 | ref = harv}} * {{Cite book|和書 |author=[[押井守]] |year=2016 |title=押井言論 2012 - 2015 |publisher=[[サイゾー]] |isbn=978-4904209936 | ref = harv}} == 外部リンク == * [https://www.production-ig.co.jp/ Production I.G] * [https://www.mrqe.com/movie_reviews/kokaku-kidotai-m100052243 Movie Review Query Engine] - Kôkaku kidôtai(1995) * {{Allcinema title|331000|GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊2.0}} * {{IMDb title|1260502|GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊2.0}} {{攻殻機動隊}} {{押井守監督作品}} {{Production I.G}} {{Movie-stub}} {{Normdaten}} {{デフォルトソート:こおすといんさしえるこうかくきとうたい}} [[Category:攻殻機動隊のアニメ|GHOST]] [[Category:アニメ作品 こ|おすといんさしえるこうかくきとうたい]] [[Category:日本のSF映画作品]] [[Category:日本のアニメ映画]] [[Category:1995年のアニメ映画]] [[Category:2008年のアニメ映画]] [[Category:サイバーパンク映画]] [[Category:テクノスリラー映画]] [[Category:意識転送を題材にした映画作品]] [[Category:警察官を主人公としたアニメ映画]] [[Category:サイボーグを題材としたアニメ映画]] [[Category:人工知能を題材としたアニメ映画]] [[Category:押井守の監督映画]] [[Category:川井憲次の作曲映画]] [[Category:Production I.Gのアニメ映画]] [[Category:松竹のアニメ映画]] [[Category:ワーナーブラザースジャパンのアニメ映画]] [[Category:バンダイビジュアルのアニメ映画]]
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